まず人口分布を見ます。
総務省統計局
平成28年5月1日の確定値です。
65歳以上人口 3439万人（全体の27.1％）
16～25歳人口 1225万人（全体の9.6％）
若年層の2.8倍高齢者がおります。
続いてこのグラフ
内閣府発表の交通安全白書平成27年度版
法令違反別（11種類）を高齢者・若者でそれぞれ足して11で割ります。
すると
死亡事故発生件数は
若者 7.8％
高齢者 7.5％
となります。
わずか0.3％の差とは言え、
高齢者は若者の2.8倍もいることも
また同時に報道するべきで事実です。
続いてこのグラフ
極端に死亡事故を起こしているのは
80歳以上の高齢者
16歳～19歳の若年層
もう一つの帯が
70～79歳
20～29歳
これもほぼ同じ。
上の2つの統計データでわかるように
若者と高齢者はほぼ同じくらい危険な運転をしていることになります。
なのになぜ、高齢者の事故だけが取り上げられ、
免許を返納しろ！的な報道をするのでしょうか？
先日、ニュース番組で出ていた女性のコメンテーターは
「一定の年齢でざくっと切った（免許を返納させれば）方が良い」
と言う発言をしていましたが、
統計データ見たんでしょうかねぇ？
地上波で発言する影響力とか考えたことあるんでしょうかねぇ？
統計データを公平に見れば、
若者も免許を返納しなければならなくなりますよ！
昨今の報道を見るにつけ
これは新しい高齢者ビジネスだなぁと
思わずにはいられません。
高齢者交通事故ばかりがニュースで取り上げられる主な要因は
以下の3点。
①運転アシスト機能を持った新車を買え～（産業界の利権）
②完全自動運転実現への研究費・税金投入（各大学・各省庁の利権拡大）
③高齢者の免許更新時の利権拡大（交通安全協会の利権）
高齢者はお金持っていますからねぇ
若者はお金がなくて車を買えないので、
高齢者に高価な運転アシスト機能付きの新車を買ってもらいたい、
という産業界の強い要望。
また、日本の自動車業界が自動運転技術で世界をリードしたい、
という思惑もあるでしょう。
そのための研究・開発にお金を使いたい。
また、免許更新時の講習は
交通安全協会が独占で警察から受注しているわけですから、
警察天下り先の利権確保という狙いもあるのでしょう。
大手メディアの大スポンサー様は車業界ですから、
少なからず各メディアには
こういったベクトルがかかっている事と思われます。
データを公平に見れば、
若者も免許を返納しろ！
となってもおかしくありませんが、
メディアで取り上げられているのは高齢者だけです。
確かに高齢者による悲惨な事故は起きています。
でもそれは若年ドライバーも同じ。
高齢者が起こした悲惨な事故だけを取り上げ、
連日報道されれば、自然と世論は形成され
上記①②③は達成されやすくなるでしょう。
メディア・産業界・官庁
三つ巴の思惑がプンプン匂います。
偏った報道をされると
視聴者は正しい判断ができません。
まず正しい統計データを示し、
その上でどう判断するかは
視聴者が決めることです。
高齢者の交通事故報道だけではありません。
世論を誘導するような偏向報道を続けていると
視聴者はますますテレビ離れを起こすのが、
なんでわからないんですかね。
視聴者が減れば、スポンサーも離れます。
蛇足ですが、
先日行われた米大統領選でも
トランプさんのロッカールームトークまで
必至になって探し出し、
徹底的にトランプつぶしの大キャンペーンをしていましたが、
クリントンさんは負けました。
米メディアの敗北と言ってもいいでしょう。
一般のアメリカ市民はトランプさんを選んだ。
メディアに騙されない
メディア・リテラシー教育が日本にも必要だと思います。
報道は事実を公平に発表し、
視聴者が正しい判断をできるように
して欲しいものです。
おしまい。
|
